篠原ともえ

彼女を見ると甘酸っぱい気持ちになる。
洋裁誌というとファッションを扱っているとは思えない垢抜けない雰囲気のものが多い中、「装苑」は別格だった。
今の装苑はただのファッション誌だが、昔は型紙がついていた。はじめて手に取った高校時代、当時買えるわけのない値段の「MILK」とかブランドの服が根性だしたら作れのかと、金はないけど時間と情熱だけはある。すべてを注いでPコートとかAラインのコートとかいろいろ作った。
大学に入った頃、ちょうどヴィヴィアンウエストウッドとか流行ってて、Zipper、Cutie、装苑をあたりを読んで手作りする部類の人は一定数いたと思う。もちろんワタシもそのカテゴリに属し、ミニスカートに安全ピンプスプスさしたりしてた。雑誌には千秋とかがよく登場。なかでも篠原ともえは洋裁界の東大「文化」へ入るという気合の入りように、テレビで見るタダのイタイイメージではない、1本何か通ったものを感じて応援していた。
久しぶりに篠原ともえをテレビで見た。クルクルミラクルを歌っていた。
青春を思い出したり、お洋服って楽しいよなぁと思い出したり、過ぎ去った年月の長さを思ったり。
ほんまは、フリフリとかヒラヒラとかキラキラとかスキやねん。作業服とかいややねん。
でもさすがに、ニーハイにプリーツスカートとか無理やねん。
過ぎ去ったあのころはもうもどらない。
でも、ちょっとはフリフリしてみようかなぁ。と、クルクルミラクル聞きながら思った。