ツバメノート

diy-hasami2006-10-14

高校のとき、学校に内緒でバイトしていた。
と言っても、クリーニング屋の受付で、おばちゃんばっかりで華やかさはまるでない。しかもおかんが朝パートしているところで私が夕方やるというあんばい。
おかんと私の間の昼間に担当していたおばさんがとてもいい人だった。お菓子とかいろいろくれた。ある日、滋養強壮系のドリンクを「元気出るで〜」と言って1本くれたのを飲んだら、鼻血がでた。高校生だったから。
私の住んでいるエリアは大阪の中でもかなり庶民の街で、ヒョウのセーターにヒョウ柄スパッツというのが標準スタイルの土地柄である。品のカケラも無い土地でそのおばさんはどこか品格が漂っていた。決して高いブランド物を身につけている訳ではないのだが、何か違うオーラを放っていた。
大学に入る時、「入学祝。私、これ昔から気に入ってるの。」ひと包みくれた。あけたら、ノートが10冊くらい入っていた。少し生成りっぽい色で、しかも透かし模様が入っている紙を使ってある。トポスとかで10冊300円くらいの格安のノートしか使ったことが無かった私には高級そうに見えてなかなか使えなかった。大事に使い切ってだいぶたってから、ツバメノートということを知った。
久しぶりにD&Department大阪店に行った。ツバメノートの扱いがあって、懐かしく思い出した。
ここに来ると、襟を正したい気分になる。初心忘れるな。明日も頑張って働こうと思う。
いいものを長く使うというのは素敵なことである。